周知のように、世界各国で使用されている波浪推算法は、大別してSMB(Sverdrup,Munk,Bretschneiderの3人の頭文字)法に代表される有義波法と、現在ではあまり使われていない、PNJ法(Pierson,Neumann,Jamesの3人の頭文字)に代表されるスペクトル法がある。これらはいずれも時間的・空間的に定常風が吹き続き平衡常態に達したときの波高・周期と、風速、吹送時間、吹送距離を基礎にしている。風の場が時間的、空間的に変動している場合には、補正方法が考案されてはいるが容易ではない。